左巻 健男・著
ウンチは何からできているの?
健康的なウンチを知りたい!
ウンチがしたくなる仕組みを知りたい!
上記の通り「ウンチついて知りたい!」人に向けに書かれています。
本書を読むことでウンチ学についての悩みが解決できます。
生まれた時から一生お世話になるウンチには科学的な真実がてんこ盛り!
・概要
・ウンチ・オシッコのでき方と成分は?
人間の体は「一本の空パイプ」みたいなもので、食べ物を摂取したときは「口ー胃ー小腸ー大腸ー肛門」を通ってウンチになっている。
ウンチは、食べ物の不消化部分(消化されなかった食べ物のカス)、消化管上皮が剥がれたもの(腸壁細胞の死骸)、腸内細菌とその死骸を含んでいる。
「練り歯みがき」程度が理想的な硬さのウンチで、水分が全体の70~80%程度あり、意外と水分が多い。
人間は日々、食べ物と飲み物から1日約2リットルの水分を摂っている。
そこに、体内からの消化管からの分泌液(唾液・胃液)が加わり毎日合わせて9リットルの水分が小腸に流れ込んでいる。
ウンチ全体で70~80%は程度は水分だが、排出されるのは1日あたり「0.1リットル」か多くて「0.2リットル」と意外と少なく栄養素ともに小腸で吸収され、ウンチを作る大腸でほぼ吸収される。
・どんなウンチがいいウンチ?
分量や硬さはバナナが基本!
健康的なウンチは黄色から黄色がかかった褐色(かっしょく)でニオイがあっても臭くなく、柔らかいバナナ状が理想的なウンチ。
黒っぽく悪臭のするウンチは「腸内フローラ」に問題があり「体からのお便り」とされている。
切れのよいウンチは粘液の「衣」をまとっているので肛門に付きにくく、トイレットペーパーで何度も拭く必要がない。
ウンチの硬さ、形といった特徴を7段階に分類した国際的な基準がある。
ウサギのようなころころウンチは、神経質で便秘の人に多く、「バナナ状」の健康的なウンチでも水分不足だと便秘になり「切れ痔」の原因になる。
ストレスや、消化不良、水分をとり過ぎもウンチが軟らかくなり何度もトイレに行ったり下痢が3日以上続く場合は食中毒の可能性がある。
・ウンチ・オシッコのあれこれ
現代はトイレでウンチ・オシッコをするは常識ですが、水洗トイレの無かった時代もあり本書はそんな世界のトイレ事情も紹介してます。
江戸時代には、ウンチ・オシッコが高値で売れた!
人のウンチ・オシッコを用いた肥料を下肥(しもごえ)という。
100万人ともいわれた大都市であった江戸から発生する下肥は、江戸周辺に運ばれ肥だめに貯められていて肥だめから、発生された、熱、発酵によってウンチ・オシッコを衛生的に利用し品質の良い肥料として野菜栽培に活用されていた。
「農産物の供給ー城下町で発生するウンチ・オシッコは農民への肥料として供給され田畑へ返される」という循環がしっかりできていた。
肥買いと呼ばれる人のウンチ・オシッコを回収する業者もいて江戸時代の日本では、何から何までリサイクルを行っていた社会だったのですね。
宇宙船内でウンチ袋が破裂!
アメリカの宇宙船・ジェミニ号でウンチ袋が破裂したという事件が起こりました。
宇宙船・ジェミニは2乗りで、トイレは無くオシッコは掃除機のようなもので吸い取り、ウンチの方はお尻に防腐剤入りの袋をあててその中にしました。
その後はその袋をよく揉んで宇宙食の収納箱にしまう、ということをしていました。
2週間の宇宙滞在予定で打ち上げられ、1週間経った時、事件が起ってしまうのです。
収納箱がある棚から異臭が漂ってきて、箱を開けた瞬間にウンチ袋が飛び散ってしまいました。
防腐剤が上手く混ざっていなかったため発酵が進み袋の中でガスが充満して、穴が空いてしまったのです。
2人は1週間ウンチの異臭の中過ごし帰還後の会見で「君はトイレの中で1週間過ごしたことがあるか」とムッとした顔でいい放ったそうです。
・気づき
汚い、臭い、ちょっと恥ずかしい、けれど一生付き合いお世話になるウンチ。
健康の「バロメーター」でもあり、いいウンチが出ていないと「あなた、○○が悪いですよ」ウンチからサインがでているということが、大変勉強になりました。
水洗トイレで流す前に少しだけ、今日はどんなウンチが出たか見るようになり、「今日はいいウンチがでた!」と心の中で思ったりしています。
自分の体にとって欠かせないもので、本書のおかげでトイレの時間がいつもよりちがう気がしている今日です。